【簿記二級】銀行勘定調整表と固定資産

簿記

簿記二級合格への長い道のり ~八歩~

毎度ご覧いただき、ありがとうございます。ございございです。

本記事はこのような方に向けての内容をご紹介します。

  • 簿記二級に挑戦中の方
  • 簿記二級に興味がある方
  • 資格取得を目指して頑張っている方

この記事でわかることは、
・銀行勘定調整表
・固定資産の減価償却費算出
・固定資産の売却、除却、廃棄
・固定資産の修繕、改良
・固定資産と火災保険

はじめに

ふだん商売していると、こんな時ってありますよね。

  • 自分が把握している当座預金残高と銀行から通知された残高がちがう…(-_-)
  • 古くなった固定資産を処分したいけど帳簿はどうしたらいいの?
  • 職場が燃えてしまった…(;゚Д゚)

こんな時に行う処理について今回は報告していきます。

今回は第八&九章です。

「銀行勘定調整表」

銀行勘定調整表

自分(企業)と銀行が把握している当座預金の残高が不一致のときに調整を行う表

入金時間の都合で銀行の入金処理が完了していない場合
  1. 銀行残高に「時間外入金」で金額を記載する
  2. 仕訳なし
企業残高処理なし
銀行残高「時間外入金」で金額記入
仕訳処理なし
小切手を銀行が取り立てていない場合
  1. 銀行残高に「未取立小切手」で金額を記載する
  2. 仕訳なし
企業残高処理なし
銀行残高「未取立小切手」で金額記入
仕訳処理なし
自分が振り出した小切手を相手が、まだ銀行に持ち込んでいない(呈示されていない)場合
  1. 銀行残高に「未取付小切手」で金額を記載する
  2. 仕訳なし
企業残高処理なし
銀行残高「未取付小切手」で金額記入
仕訳処理なし
売掛金が回収されていたが銀行から自分に通知がきていない(連絡未通知)の場合
  1. 自分の残高に「入金連絡未通知」で金額を記載する
  2. 仕訳あり 借方:当座預金、貸方:売掛金
企業残高「入金連絡未通知」で金額記入
銀行残高処理なし
仕訳借方貸方
当座預金売掛金
自分の残高に記載間違い(売掛金回収額を間違えた)場合
  1. 自分の残高に「売掛金誤記入」でマイナス記載する
  2. 間違えた内容を取り消す仕訳(逆仕訳)を行う
企業残高「売掛金誤記入」で金額記入
銀行残高処理なし
仕訳借方貸方
売掛金当座預金など
自分が振り出した小切手を相手(取引先)に渡し忘れていた場合
  1. 自分の残高に「未渡小切手」で金額を記載する
  2. 小切手を振り出した際に行った仕訳の逆仕訳を行う(まだ渡していない=振り出していない処理にする)
企業残高「未渡小切手」で金額記入
銀行残高処理なし
仕訳借方貸方
当座預金売掛金など
自分が振り出した小切手を相手(取引先)に渡し忘れていた場合

*広告費などの費用支払いの場合*

もともと、 借方:広告費、貸方:当座預金 の仕訳を逆仕訳で 借方:当座預金、貸方:未払金 にて処理する

企業残高「未渡小切手」で金額記入
銀行残高処理なし
仕訳借方貸方
当座預金未払金
まとめ
『修正仕訳が不要』
修正仕訳が不要
時間外預入未取立小切手未取付小切手
『修正仕訳が必要』
修正仕訳が必要
連絡未通知誤記入未渡小切手

「固定資産」

減価償却費算出

定額法

減価償却費 = (取得原価 - 残存価額) ÷ 耐用年数

定率法

減価償却費 = (取得原価 - 期首減価償却累計額) × 償却率

生産高比例法

減価償却費 = (取得原価 - 残存価額) × (当期利用量 ÷ 総利用可能量)

期中に固定資産を売却する場合

期首から売却時までの減価償却費を計上する

固定資産の買換え

いままで使っていた固定資産を売却して(車両運搬具なら下取り)新しい固定資産を購入すること

売却価額 = 下取価額 = 問題文にて指定されない場合は「現金」で計上する

借方貸方
現金車両運搬具など
固定資産の除却(減価償却間接法)

固定資産を業務用として使うのをやめること

貯蔵品(資産):スクラップとして売却、または捨てるまでの間の状態のもの

スクラップ(処分価値)の価値 = 固定資産の価値

 1.貸借差額が借方に生じるので「固定資産除却損」で計上する

借方貸方
減価償却累計額備品など
貯蔵品
固定資産除去損

 2.その後、現物をスクラップにて処理した際

借方貸方
現金など貯蔵品
固定資産を廃棄する場合

廃棄の際に生じた費用を含め「固定資産廃棄損(費用)」で処理する

借方貸方
減価償却累計額備品など
固定資産廃棄損現金など
建設中(完成前)の固定資産の代金を支払った場合

 1.「建設仮勘定(資産)」で計上する

借方貸方
建設仮勘定当座預金など

 2.建物が完成して未払分を支払った際は、すでに支払った「建設仮勘定」を貸方に計上する

借方貸方
建物建設仮勘定
固定資産の修繕、改良

修繕:壊れたり悪くなったところを繕い直すこと

雨漏り修理や汚れ除去 = 現状維持 = 修繕

かかった費用を「修繕費(費用)」で計上する

借方貸方
修繕費当座預金など

改良:固定資産の価値を高めるよう、不備な点を改めること

建物の防火・防音加工 = 価値を高める = 改良

固定資産の取得原価に加算する「建物(など)」

借方貸方
建物当座預金など
火災保険が掛けられている建物が焼失した場合(減価償却間接法)
火災保険の保険額が決まっていない場合

借方:火災未決算(資産)で差額を計上する

借方貸方
減価償却累計額建物
火災未決算
火災保険を掛けていない場合

借方:火災損失(費用)で差額を計上する

借方貸方
減価償却累計額建物
火災損失
火災保険額が確定、保険金はまだ支払われていない場合

借方:未収金&火災損失(借方差額の場合)、貸方:火災未決算&保険差益(貸方差額の場合)

借方貸方
未収金火災未決算
火災損失        ⇐どちらか⇒        保険差益

おわりに

今回またまた「銀行勘定調整表」なんて呼ばれる新しい表が登場しました。

新しい表がでてくると当然、新しいルールを覚えなきゃならなくなるので大変ですが、へこたれずに頑張っていきましょう!でわっ!!

第八章ボリューム:134〜150ページ
第九章ボリューム:152〜174ページ
全体進度:174/273ページ
二級勉強開始:2024年9月24日

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