簿記二級合格への長い道のり ~十五歩~

毎度ご覧いただき、ありがとうございます。ございございです。
本記事はこのような方に向けての内容をご紹介します。
- 簿記二級に挑戦中の方
- 簿記二級に興味がある方
- 資格取得を目指して頑張っている方
この記事でわかることは、
・組別総合原価計算&等級別総合原価計算について
・仕損品&減損の処理について
・工程途中に材料を投入する処理について
・本社と工場の帳簿処理について
はじめに
ふだん製造業をしていると、こんな時ってありますよね。
- 同じ製造ラインで違うものを作っているけど原価って、どうするの?
- 不良品が出ちゃったけど原価って、どうするの?
- 材料の投入タイミングが違うんだけど原価って、どうするの?
- 本社と工場の帳簿を分けたんだけど、どうするの?
こんな時に行う処理について今回は報告していきます。
今回は第八~十一章です。
テキスト
使用しているテキストはこちら、
組別総合原価計算
同じ製造ラインで種類の違う製品を大量生産する際の総合原価計算
問題文に「直接作業時間により配賦する」等の条件が記載されているので、条件に基づき配賦する
配賦した後は通常の原価計算と同じ流れで計算をおこなう
等級別総合原価計算
サイズや品質の違う製品を大量に生産した際の総合原価計算
例:AとBの製品を生産した、等価係数はAが1、Bが2
- 問題文の情報から通常の原価計算をおこなう
- AとBの完成品数に等価係数を掛ける
- 掛けた値で単価計算をおこなう
仕損&減損の処理
完成品のみ負担(平均法)
問題文で「仕損は工程の終点で発生している」の場合
例:工程の終点=加工進捗度100%
- 月末仕掛品が10個(進度20%)の場合、仕損は100%なので仕掛品には含まれない
- 上記より仕損品は完成品に含まれる
材料費算出
- 材料費合計を月初仕掛品と当月投入数量の合計で割り、材料費の単価を算出する
- 材料費単価を月末仕掛品数量に掛ける
- 材料費合計から月末仕掛品金額を引き、完成品(仕損品を含む)の金額を算出する
- 完成品単位原価は完成品合計金額を完成品数量で割る(仕損品は含まない)
加工費算出
- 完成品換算量にて材料費と同一手順にて算出する
両者負担(平均法)
問題文で「仕損は工程の始点で発生している」の場合
例:工程の始点=加工進捗度0%
- 月末仕掛品が10個(進度20%)の場合、仕損は0%なので仕掛品と完成品に含まれる
- 上記より仕損品が完成品と月末仕掛品に含まれるため、仕損品数量は「ないもの」として考える
材料費算出
- 材料費合計を完成品と月末仕掛品数量の合計で割り、材料費の単価を算出する
加工費算出
- 完成品換算量にて材料費と同一手順にて算出する
まとめ
- 仕損品発生が月末仕掛品進捗度より後の場合、完成品のみ負担
- 仕損品発生が月末仕掛品進捗度より前の場合、両者負担
- 完成品のみ負担では、仕損品の費用を完成品が負担する
- 両者負担では、仕損品の費用を完成品と月末仕掛品で負担する
工程途中で材料を投入する場合
加工進捗度100%時点で投入の場合
完成品数量のみで材料費を算出する
加工進捗度**%時点で投入の場合
- 月末仕掛品の進捗度が**%を超えていれば完成品+月末仕掛品数量(⇦換算数量ではない)で算出
- 月末仕掛品の進捗度が**%を超えていなければ完成品のみで算出
工程を通じて平均的に材料を投入する場合
- 材料費合計を完成品換算量の月初仕掛品+当月投入量にて割り、材料費単価を算出する
- 材料費単価から完成品換算量の月末在庫金額および完成品金額を算出する
本社と工場の帳簿を、それぞれに設置した場合
本社が掛けで材料を仕入れ、材料現品は工場に受け入れた場合
本社の仕訳
借方 | 貸方 |
工場 | 買掛金 |
工場の仕訳
借方 | 貸方 |
材料 | 本社 |
工場で材料を消費した場合(直接材料&間接材料がある場合)
工場の仕訳(本社仕訳なし)
借方 | 貸方 |
仕掛品 | 材料 |
製造間接費 |
工場で製品が完成し本社へ納入した場合
本社の仕訳
借方 | 貸方 |
製品 | 工場 |
工場の仕訳
借方 | 貸方 |
本社 | 仕掛品 |
本社が50円の製品を100円で掛けにて売り上げた場合
本社の仕訳(工場仕訳なし)
借方 | 貸方 |
売掛金:100円 | 売上:100円 |
売上原価:50円 | 製品:50円 |
工場から直接製品を売り上げた場合(50円の製品を100円で掛けにて)
工場の仕訳
借方 | 貸方 |
本社:50円 | 仕掛品:50円 |
本社の仕訳
借方 | 貸方 |
製品:50円 | 工場:50円 |
売掛金:100円 | 売上:100円 |
売上原価:50円 | 製品:50円 |
※一旦、「本社へ納入した」として処理する
工場では「製品」でなく、「仕掛品」の減少として処理する
おわりに
さぁ、残すところ、あと二章となりました。あと二章完了すれば簿記二級の知識はコンプリートとなります。(そこから知識が身についているかの確認が一番の山なんですが…(-_-))
やっと終わりが見えてきたので気合入れて突っ走っていきたいと思います。
でわっ!!
全体進度:174/246ページ
二級勉強開始:2024年9月24日
工業簿記勉強開始:2025年3月6日
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