簿記二級合格への長い道のり ~十三歩~
毎度ご覧いただき、ありがとうございます。ございございです。
本記事はこのような方に向けての内容をご紹介します。
- 簿記二級に挑戦中の方
- 簿記二級に興味がある方
- 資格取得を目指して頑張っている方
この記事でわかることは、
・賃金を原価へ反映させる方法
・予定賃率の処理方法
・予定配賦率の処理方法
・製造間接費配賦差異の処理方法
はじめに
ふだん製造業をしていると、こんな時ってありますよね。
- 材料費は、ひと月単位で計算しているけど、給料の締めが毎月14日なんだけど…
- 従業員の賃金が確定する前に原価計算したいなぁ
こんな時に行う処理について今回は報告していきます。
今回は第三&四&五章です。
「労務費」
賃金(税金を含む)を支払った場合
借方 | 貸方 |
給料 | 現金 |
預り金 |
源泉所得税&社会保険料は「預り金」にて処理する ⇦⇦⇦簿記三級内容
製品原価と賃金
製品の原価計算は月初(1日)〜月末(31日)だが、賃金は前月15日〜今月14日での計算の場合
1.前月の未払賃金と賃金を振り替える
借方 | 貸方 |
未払金賃金 | 賃金 |
2.今月支払った賃金を計上する(前月15日〜今月14日までの分)
借方 | 貸方 |
賃金 | 現金など |
3.今月15日から今月末(31日)までの賃金を計上する
借方 | 貸方 |
賃金 | 未払金賃金 |
「1.~3.」の処理で今月1日〜31日までの賃金が計上される
前月 | 今月 | ||
1日~14日 | 15日~31日 | 1日~14日 | 15日~31日 |
処理「1.」分 | |||
処理「2.」分 | 処理「3.」分 |
賃金の動き : 「2.」-「1.」+「3.」=今月分
直接労務費と間接労務費
100円の賃金のうち、8時間が直接労務費で2時間が間接労務費の場合
借方 | 貸方 |
仕掛品:80円 | 賃金:100円 |
製造間接費:20円 |
予定賃率
材料の「予定消費単価」と同様に、あらかじめ決めておく賃率
予定賃率を使用した仕訳は通常の仕訳と変わらない
借方 | 貸方 |
仕掛品 | 賃金 |
月末の処理
月末に実際の直接工作業時間と予定賃率の調整を行う
🔷予定賃率 > 実際消費額 (有利差異)
借方 | 貸方 |
賃金 | 賃率差異 |
🔷予定賃率 < 実際消費額 (不利差異)
借方 | 貸方 |
賃率差異 | 賃金 |
年度末の処理
年度末に賃率差異を振り替える処理を行う
🔷賃率差異で借方が多い場合
借方 | 貸方 |
売上原価 | 賃率差異 |
🔷賃率差異で貸方が多い場合
借方 | 貸方 |
賃率差異 | 売上原価 |
「経費」
外注加工費を現金で支払った
借方 | 貸方 |
仕掛品 | 現金 |
工場の原価償却費を「計上」する(一年間の原価償却費は120円)
借方 | 貸方 |
製造間接費:10円 | 原価償却累計額:10円 |
- 一ヵ月分を計上する
- 商業簿記とは処理が異なる(商業簿記の仕訳⇩⇩⇩)
直接法 | 間接法 | ||
借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 |
原価償却費 | 建物など | 原価償却費 | 減価償却累計額 |
予定配賦率
日々の処理
・年間製造間接費予算額が1200円
・基準操業度は20時間(直接作業時間)
・製品Aは4時間
・製品Bは5時間
上記条件の場合、 1200÷20=60 で 60円/時間 となる。
製造間接費の予定配賦額は
- A:4×60=240円
- B:5×60=300円
仕訳は⇩⇩⇩
借方 | 貸方 |
仕掛品:540円 | 製造間接費:540円 |
月末の処理
予定配賦額と実際発生額の調整を行う
🔷実際発生額 > 予定配賦額 (不利差異)
借方 | 貸方 |
製造間接費配賦差異 | 製造間接費 |
🔷実際発生額 < 予定配賦額 (有利差異)
借方 | 貸方 |
製造間接費 | 製造間接費配賦差異 |
年度末の処理
製造間接費配賦差異を振り替える
🔷借方の製造間接費配賦差異が多い場合
借方 | 貸方 |
売上原価 | 製造間接費配賦差異 |
🔷貸方の製造間接費配賦差異が多い場合
借方 | 貸方 |
製造間接費配賦差異 | 売上原価 |
おわりに
今回は3章分を駆け足でまとめました。。。
商業簿記とビミョ~に違うところがでてきて頭を整理するのに苦労します((+_+))
でもでも、一歩進んで五歩下がりながら頑張ってまいります!
でわっ!!
第三章ボリューム:41〜55ページ
第四章ボリューム:57〜60ページ
第五章ボリューム:65〜79ページ
全体進度:79/246ページ
二級勉強開始:2024年9月24日
工業簿記勉強開始:2025年3月6日
コメント